希少がん患者にとって「大切な人」、それは…
今まで縁もゆかりもなかった人が、
突然、「自分にとって一番大切な人」になることがある。
たとえばそれは、自分の命さえも左右するかもしれない人。
私の場合、それは「執刀医」だった。
昨年11月に「胸腺腫」という希少がんの疑いを指摘され、
今年1月末に手術を受けるまでの約2ヶ月半。
特に手術日となった1月27日は、
例年流行のインフルエンザに加え、
新型肺炎が日本に上陸したタイミングでもあった。
年間250件もの肺がん手術をこなし、
手術まで「100人待ち」という超多忙で凄腕のドクター。
手術日が決まってからは、自分の体調はもちろんのこと、
「先生、風邪ひかないで!インフルに罹らないで~!」と、
祈るような気持ちだった。
おかげさまで手術は滞りなく、
いや、想定の斜め上を行く結果に。
大きさが最大5~6センチあると見られていた腫瘍なので、
右の脇を5センチほど切開して取り出すはずが、
完全胸腔鏡下で摘出された。
実際に摘出してみたらさらに大きな7センチ。
なのに切開しなくて済んだため回復も早く、
手術から3日目に退院。
仕事にも即日復帰することができた。
私の罹患した病気は希少がんなので、
肺がんや乳がんなどと異なり標準治療が確立していない。
どの医療機関で、どのドクターに治療してもらうかで
大きな違いが出ると思う。
同じ病のかたはもちろん、
希少な病気に罹った方は特に、
自分の運命を託すことになるかもしれない
「大切な人」、じっくり、慎重に選んでほしい。
そして、最善の結果にたどり着いて欲しいと、
心から願っている。
今週のお題「大切な人へ」