退院日。「7㎝」の腫瘍を「2㎝」の穴から引き出せた秘密は・・・
退院前に解消したい疑問があった
手術からわずか3日、1月30日に退院。
実は退院する前に、どうしても確認しておきたいことがあった。
・本当に手術は「完全胸腔鏡下」で行われたのか
・どうやって、「7㎝」の腫瘍を「2㎝」の穴から引き出せたのか
・「胸腔鏡下では無理」と言われていたのに、なぜそれが可能になったのか
胸腔鏡手術についてわかりやすいサイト↓
外来、さらに入院した日の説明でも、
「手術は胸の脇を5センチほど切開して行う。
概ね4cm以下の腫瘍の場合、完全胸腔鏡下で行うことも可能だが、
それより大きな腫瘍の場合、結局完全には取り切れなかったり、
無理をして腫瘍が弾けてがん細胞がばらまかれてしまうリスクがあるため、
基本的に切開が必要。ただし、骨や筋肉は切らない」と言われていた。
それが一転、「完全胸腔鏡下手術」になったのはなぜか。
本当に腫瘍は完全に摘出できたのか、
それが私にとって最大の疑問点なのだった。
爽やかイケメンドクターに聞きました
7時半に、副担当ドクターB(高身長・癒し系イケメン)が、
「〇〇さーん、おはようございます!」と爽やかに登場。
これは願ったりかなったり、
3人の担当ドクターの中で一番親しみやすいタイプ。
この先生にならいろいろ聞きやすい!
「あの・・・胸腔鏡で7センチの腫瘍を摘出するって、
かなりすごいことじゃないんでしょうか?」
「そうですねー、実はかなり難渋しました!」
「診察の時、W先生は、4㎝までの腫瘍なら胸腔鏡もあり得るけど、
画像上は5.5㎝だったので、『切開する』ときっぱりおっしゃっていました。
なのに、実際はそれより大きい7㎝のものを
胸腔鏡で摘出できたのはどうしてですか?」
爽やかイケメンドクターはにこやかな表情を崩さず、
「〇〇さんの腫瘍は、表面がすごくつるんとしていたうえ、
かなり縦長というか、紡錘形をしていたんです。
なので、『あれ?これなら引き出せるんじゃね?』ということになったんです」
「でも、開ける穴は約2cmと聞きますから、物理的に無理なんじゃ?」
「まあ、かなり、時間はかかりましたね。でも、何とか、こんな感じ?」と、
軟体動物が、小さな穴から必死に這い出すようなジャスチャーをしてくれる。
「ああ、なるほど!そんな感じなんですね!」
イメージ図↓
まるで、必死にこの世に生まれてこようとする赤ん坊みたい。
(いや、このイラストだと必死に抗っていますけどw)
すごいなー、私の腫瘍。
そしてなによりも、わずか2㎝の穴から7㎝の腫瘍を
一生懸命引き出してくれた、
ドクターの熱意と技術に感謝でいっぱいです!
すっかり「ガッテン!」した私はようやくすっきりして、
最後のレントゲン検査、朝食、荷造りをすませ、
お世話になったドクターや看護師さんにご挨拶をして帰宅したのでした。
次の外来は、2週間後!