リドヴォーでシャンパーニュ。

ちょっと珍しい病気になってしまったコピーライターの日記です。

自分の「ポンコツぶり」をまた思い知る季節が巡ってきた。

自分の「ポンコツぶり」を確認するための通過儀礼

それが確定申告。

 

確定申告が苦痛なのは、
数字に弱く計算や経理作業が苦手なせいと思いこんでいたけれど、
フリーランス21年目の今年、はた、と気づいた。
「自分のダメさや醜さと向き合うこと」が辛いのだと。

 

申告するからには損はしたくない、

ちょっとでも多く還付金を手にしたいというセコさ。

反面、経費を計上し過ぎたりして

税務署に目をつけられたらコワい、という臆病さ。

昨年は多額の医療費がかかったのに、

肝心の領収書類が行方不明、というだらしなさ。

作業にかかる日数は概ね2~3日なのですが、

その間何度も、自分は使えないダメ人間、と痛感する。

ああ、もうこんなことを20年以上繰り返している

自分の進歩のなさよ・・・・

 

結局、探しても入院費の領収書が出てこないため、

加入している健康保険組合に電話をかけ、

「医療費のお知らせ」を再送していただく。(すみません)

それによると、高額医療療養制度が適用されているものの、

昨年1月の入院費だけでも支払いはゆうに20万を超えており

結構な控除額になるに違いない。

申告書に入力、計算してみたところ・・・・

なんと、控除はゼロ。

これはつまり、加入していた医療保険からの給付金で

全額カバーできてしまったから。

なんというか、骨折り損のくたびれ儲けというやつ。

自分のだらしなさ、ふがいなさに改めて脱力した次第・・。

 

 

冬に雪、夏に嵐がくるように 生きるも病むも自然の摂理

 

 

黒い雲と白い雲との境目に。

昨年からかかわっていた出版プロジェクト、

ついに歌集が発売されました。

 

「黒い雲と白い雲との境目にグレーではない光が見える」

 

f:id:kgrapevine:20210306123550j:plain

こだわりの装丁、コンパクトなサイズ感

 

sayusha.com

 

「サイレンと犀」「たやすみなさい」などで知られる

現代歌人・岡野大嗣さんのオンライン短歌レッスンを経て、

26人の女性サバイバーが作品を寄せています。

私自身は、8首の短歌とエッセイを1つ掲載していただきました。

 

f:id:kgrapevine:20210306123638j:plain

いちおう、自選の代表作

 

長年、文章を書くことを生業としてきましたが、

本格的に短歌を詠んだのは初めて。

そもそもコピーライターというのは、

自分自身の気配を消して黒子となり、

クライアントになり替わってメッセージを伝える仕事なので、

生の感情を文章にのせるということに対しては、

やや臆病になっていたフシもありました。

 

岡野さんの

「忘れたくないことを忘れてしまってもいいように、

僕は短歌をつくっている」という言葉が示すように、

短歌がすくいあげるのは、

一瞬で過ぎ去ってしまう心の動きであったり、

具象化するのが難しい感情や風景であったりします。

 

特に病気などの困難の中にあるとき、

私たちはさまざまな情報や状況に心をざわつかされ、

名前のつけようのない思いに支配されることも。

そんな病と寄り添っている時期の心の動きは、

わずか31文字の短歌という形式と

とても親和性が高かったように思います。

 

一昨日手元に届いた歌集は、すでに全国の書店に並んでいるそうです。

「コデックス装」という、180度パカッと開くつくりは、

入院中などの寝姿勢でも軽く読みやすく、

紙の質感もしっとりマットで癒される感触。

感性豊かな西淑さんのイラストが、

それぞれの歌の世界をさりげなく表現してくれています。

 

Amazon電子書籍でも買えますが、

これはぜひ、紙の本で読んでいただきたいな。

(見かけたらぜひ、手に取るだけでも!)

 

 

https://www.amazon.co.jp/gp/product/4865280170?pf_rd_r=PAWCCNPN97CVSYKBHD0S&pf_rd_p=7626af39-b716-47c8-84eb-9679f177dc53&pd_rd_r=533a0cca-7b44-4d8a-a82c-da380d6e1217&pd_rd_w=IkgiH&pd_rd_wg=UXVpU&ref_=pd_gw_unk

 

 

 

見えない敵と闘った一年

「日常が

生活が

環境が

世界が、

がらりと変わってしまった」

と、みんながいう。

自分自身を顧みれば、少なくとも生活はあまり変わっていない。

フリーランスのコピーライターという仕事柄、

そもそもStay Homeな日常だし、

そもそもIndoor Personだし、

わざわざ電車に乗って打合せに出かけて

余分な時間を割く機会が減って、

逆に仕事の効率は上がっているかもしれない。

 

外飲みしなくなったことと、

映画や美術館に行く頻度が減ったこと、

旅行に気軽に行けなくなったこと。

それが一番大きな変化だと思っていた。

 

 

でも、そんなことは、実は何でもなかった。

旅も、飲みも、映画も、いつか行ける。

取り返しがつく。

 

大切な人が亡くなっても、すぐに会いに行けない。

葬儀に参列することも許されない。

 

コロナ禍の一年でもっとも悔しかったのは、

そんな「取り返しのつかない不自由さ」なのだった。

 

手探りで見えない敵と闘って強くなれたかやさしくなれたか

 

 

 

 

 

お題「#この1年の変化

会えぬまま2月の空に逝くひとよ

朝、メッセンジャーの着信音が鳴った瞬間に、

「ああ、亡くなったんだな」

と、直感した。

怖くて、30分ほどメッセージを確認できずにいた。

 

若い頃から通っていたお店のマスター。

10歳上だが、大学の先輩にもあたり、

家族のように接してくれていた。

 

私に娘が生まれたときは、まるで孫の誕生を祝うかのように

病院まで駆けつけてくれた。

 

自身のお父様と一緒に始めたカラオケスナックは、

今年で42周年になるという。

ほぼワンオペで、19時の開店から、

お客様が帰るまでエンドレスの営業。

本人は20年以上前から禁煙していたが、

副流煙、毎夜の付き合い酒、過酷な肉体労働。

無理が限界に達したのだろう。

一昨年、小細胞肺がんと診断された。

 

ふつうの肺がんと違って転移が速く、

基本的に手術は難しいと聞いた。

抗がん剤放射線での治療を続けながらも、

相変わらずワンオペでお店に立ち続けた。

その後、食道がんも見つかって手術。

見る影もなく痩せてしまったけど、

最後まで、お客と向き合うことにこだわり続けた。

 

最後の連絡は今月7日のライン。

緊急事態宣言が明けたら、すぐにでもお店を再開したいと。

 

あれからわずか20日足らず。

あまりにも急で、実感がわかない。

 

コロナ禍が続く中で、お別れが叶うのかもわからないが、

今日は、長年お世話になったお店のドアの前に

お花を捧げたいと思っている。

 

会えぬまま2月の空に逝くひとよ 2度と開かない扉に花を

術後一年検診の結果と蕎麦ミシュラン

先日のCT撮影日とはうってかわって、快晴の東京。

術後一年検診の結果を聞きに、再び築地へ。

 

今日の院内はそれなりの混み具合。

とはいえ、外来での待ち時間は5分程度で

ハンサム熊さんドクターの診察室へ。

 

「半年ぶりですね。体調はいかがですか?」

「はい、おかげさまでまったく問題ありません

(今日はじゃっかん二日酔いですが)」

「CTの画像も血液の数値もまったく問題ありませんねー

はい、再発の心配はなしです!」

 

さすがに一年で再発はないだろうと思ってはいたものの、

やはりほっとするお言葉です。

 

「それにしても、(腫瘍は)7センチあったんですよね・・・・

本当によかった。

そういえば、どうして見つかったんでしたっけ?」

と、ハンサム熊さん。

「人間ドックのCTです」

「ああ、レントゲンではまず見つからないですからね。

運が良かったですね!」

 

患者さんが少なめのせいか、

いつもよりゆったりとした雰囲気のドクターに、

気になっていた胸腺腫と甲状腺の関連などについて質問。

とりあえず、かなり以前に見つかった甲状腺の結節は

良性なので気にする必要はないとのこと。

 

その後、半年後の検診予約をとり、

がん保険の通院給付金の書類を文書課でお願いし、

本日のタスク終了!

 

午前11時。

朝食をほとんど摂っていなかったので、

昨夜白ワインを飲み過ぎた身体が、

蕎麦の出汁味を求めている!

築地から銀座2丁目までてくてく歩き、

ミシュランに選ばれたという「蕎麦 流石」へ。

 

f:id:kgrapevine:20210204165216j:plain

東銀座、古いビルの2階にひっそりと

 

ちょっと奮発して、3800円の昼コース。

スタートの小鉢は2色の湯葉盛り合わせ。

 

f:id:kgrapevine:20210204165355j:plain

とろ~んと出来立ての湯葉に、香り高い山葵

温かいかけ蕎麦。

f:id:kgrapevine:20210204165444j:plain

おつゆが薄味で好み

f:id:kgrapevine:20210204165517j:plain

海老のかき揚げと舞茸の天ぷら

添えてあるお塩もいいけど、

かけ蕎麦のおつゆにさっとくぐらせていただくのも。

 

続く冷たい蕎麦は、+200円でおろしを追加。

f:id:kgrapevine:20210204165626j:plain

腰が強い!香りがいい!おろし蕎麦

そしてデザートは、できたてアツアツの蕎麦がきに蜜ときなこ添え。

f:id:kgrapevine:20210204165733j:plain

感動的にふわっふわの蕎麦がき

温は、お出汁がきいた薄味の関西風味で、

柔らかめの食べやすいお蕎麦。

逆に冷は濃い目の出汁に、しっかり噛み応えのある蕎麦と、

コントラストがはっきり。

そしてラストの蕎麦がきは、儚いほどの柔らかさ。

 

コロナが収束したら、夜の8000円コースを

ゆっくりと味わいたいなあ。

メニューには日本酒はもちろん、ヴーヴクリコなどシャンパンまで!

銀座の夜の蕎麦会、いつになることやら・・・

 

告知の夜 しんと冷たいつま先に言葉を持たぬ猫のぬくもり

術後一年検診。ビールもケーキもぐっと我慢

雪がまじった冷たい雨の中、久しぶりに築地に向かう。

術後一年検診で、血液検査とCT撮影。

 

予約したのは半年前だったので、

CTの承諾書やら国がんの保険証やらをあたふたと確認し、

16時の予約に十分間に合うように出発。

 

採血コーナーには人気がほとんどなく、

待ち時間ゼロ。

CTの予約には時間があるけれど、

ほかにすることもないので受付すると

あっという間に呼ばれて

あっという間に終わる。

15時40分。

 

半年前はコロナ禍の谷間的な時期で

それなりに混みあっていたけれど、

これが緊急事態宣言の効果なんだろうか?

コロナの影響で検査控えや手術延期が話題になって久しいけれど、

実際に命にかかわる方がいるのではないだろうか?

 

そんなことを考えながら、

霙に打たれながら銀座四丁目まで歩く。

 

三越の地下でお惣菜やケーキを一通り眺めるも、

ぐっと我慢し、何も買わずに地下鉄へ。

 

検査の結果は一週間後。

なにごともなかったら恒例の昼ビールだあ!

 

大丈夫、大丈夫じゃない7対3 外来前の築地本願寺

 

人生最高体重まで、あと100グラム💦

ひとり飲み、ひとり旅、ひとりご飯。

 

ソロ活がなんでもなくできるようになったことは、

私にとって「大人になったな」と感じる瞬間かも。

 

ひとり飲みは20代後半頃から、

初めての海外ひとり旅は33歳頃だったかな?

 

そして、「大人」を超えて

「老化したな~」としみじみ実感したのは、

一昨年に希少がんが発覚したこと。

 

さらに最近、節制した食生活、

定期的な運動習慣を身に着けても

それでも体重の増加に歯止めがかからない・・・

この明らかな代謝の低下も、大人になったせいでしょうか。

 

f:id:kgrapevine:20210109104125j:plain

近所で人気「jam coffee」のパンケーキ

 

 

 

電話帳みたいだねそのパンケーキふんわり溶ける糖質爆弾

 

 

 

 

 

今週のお題「大人になったなと感じるとき」