リドヴォーでシャンパーニュ。

ちょっと珍しい病気になってしまったコピーライターの日記です。

希少がん

自分の「ポンコツぶり」をまた思い知る季節が巡ってきた。

自分の「ポンコツぶり」を確認するための通過儀礼、 それが確定申告。 確定申告が苦痛なのは、 数字に弱く計算や経理作業が苦手なせいと思いこんでいたけれど、 フリーランス21年目の今年、はた、と気づいた。 「自分のダメさや醜さと向き合うこと」が辛いの…

見えない敵と闘った一年

「日常が 生活が 環境が 世界が、 がらりと変わってしまった」 と、みんながいう。 自分自身を顧みれば、少なくとも生活はあまり変わっていない。 フリーランスのコピーライターという仕事柄、 そもそもStay Homeな日常だし、 そもそもIndoor Personだし、 …

術後一年検診の結果と蕎麦ミシュラン

先日のCT撮影日とはうってかわって、快晴の東京。 術後一年検診の結果を聞きに、再び築地へ。 今日の院内はそれなりの混み具合。 とはいえ、外来での待ち時間は5分程度で ハンサム熊さんドクターの診察室へ。 「半年ぶりですね。体調はいかがですか?」 「は…

術後一年検診。ビールもケーキもぐっと我慢

雪がまじった冷たい雨の中、久しぶりに築地に向かう。 術後一年検診で、血液検査とCT撮影。 予約したのは半年前だったので、 CTの承諾書やら国がんの保険証やらをあたふたと確認し、 16時の予約に十分間に合うように出発。 採血コーナーには人気がほとんどな…

人生最高体重まで、あと100グラム💦

ひとり飲み、ひとり旅、ひとりご飯。 ソロ活がなんでもなくできるようになったことは、 私にとって「大人になったな」と感じる瞬間かも。 ひとり飲みは20代後半頃から、 初めての海外ひとり旅は33歳頃だったかな? そして、「大人」を超えて 「老化したな~…

死ぬまでに会いたいひと。

すいぶん長いこと会っていない友人から年賀状が届き、 思いがけなく嬉しい言葉が添えてあった。 「ブログ、読んでるよ!」 そして、昨年のこの投稿と、短歌についてもお褒めの言葉が・・・ kgrapevine.hatenablog.com 病気の件もひと段落したし、 そろそろお…

わたしは錆びた1本の管

さすがに検査当日はお酒ご法度。明日のお楽しみ~ 人生初・内視鏡検査が無事終了。 昨年、胸腺腫が発覚して CTやらPETやらいろいろと検査はしたものの、 消化器系の病変は見つかりにくいと聞いていたので、 一念発起! どうせなら一度に済ませておこうと、 …

見つけてくれて、ありがとう

患者会の「Zoom おしゃべり会」に初めて参加。 「胸腺腫」は20万人に1人といわれる希少がんなので、 同じ経験をした方に会うことはなかなかないし、 病院選びや治療に関する情報も集めづらい。 その結果、とても深刻な状況に陥ってしまう方の多さに、改めて…

奇跡のようにいまを生きてる

数日前の六義園 「告知」とは、その字面の通り「告げ、知らせること」 ですが、なぜか、がんの枕詞のようになっていますよね。 私が「告知」されたのは、約一年前の11月5日のこと。 とはいえ、主治医の経験から 「命にかかわることのない軽微な状態」と判断…

コロナ疑惑の3週間。

3月25日、六義園の枝垂れ桜 手術から2ヶ月、レントゲンは問題なし 術後2ヶ月の外来を受診したのは、3月26日のこと。 そのわずか数日後に、国がん病棟勤務の看護師さんに コロナ陽性が出たと聞いて驚いた。 そういえば外来の時、W先生、マスクもしていなかっ…

初めての「がん友」に遭遇した夜。

酒とつまみと病気のことと・・・ 大塚「まるま」にて 先週末、ちょっと不思議な飲み会に参加した。 場所は大塚駅そばの、美味しい日本酒と それに合うおつまみが楽しめる、雰囲気のいい居酒屋だ。 retty.me 集ったのは、男女それぞれふたりずつ。 といっても…

数字に弱いフリーランスは、ホワイトデーに向けてブルーになる。その理由はもちろん…

3月15日に向けて、日に日にブルーになるフリーランサー フリーランスで働く者にとって、 特に、数字に弱く経理作業を大の苦手とするものにとって、 もっとも憂鬱なタスク、それが確定申告。 年が明け、クライアントから支払調書が続々と届くようになると、 …

「がん保険やめようかな~」と迷っていたら、がんになった話。

がん保険加入率は30~40%前後 がん保険に加入している人って、どのくらいいるんだろう? ふと気になって調べてみたら、がん保険・がん特約の加入率は、 30代から50代で約40%。 保険の基礎知識↓ https://kichinto.club/knowledge/cancer/cancer02.html 私がが…

希少がん患者にとって「大切な人」、それは…

今まで縁もゆかりもなかった人が、 突然、「自分にとって一番大切な人」になることがある。 たとえばそれは、自分の命さえも左右するかもしれない人。 私の場合、それは「執刀医」だった。 昨年11月に「胸腺腫」という希少がんの疑いを指摘され、 今年1月末…

50代からの肉体と学習意欲。

ひさしぶりにラジオ体操、できた! 「何か運動していますか?」と聞かれて 「毎朝、ラジオ体操を」と答えると、なんだか微妙な顔をされる。 ラジオ体操って・・・・運動って呼べるの? いや、私にもいまひとつ自信が持てないが、 実はけっこう何かに効いてる…

“健診行かない派”だった私が、ぎりぎりで希少がんを発見できたワケ。

亡くなった父が繰り返し夢に・・・ 20万人にひとりの希少がん、胸腺腫。 胸骨や心臓の蔭に隠れてレントゲンに写りにくいため、 発見された時にはものすごく大きくなっていたり、 転移や播種を起こして手術ができない場合もあると聞く。 そもそもフリーランス…

手術から1週間。すでに日常感いっぱい・・・

1週間前の今頃は、がん病棟で いやいやながら焼きそばを食べ、 ようやく点滴やドレーンを外してもらっていた頃・・・ そう思うと、ふと不思議な気分になる。 30日に退院し、その日のうちに 急ぎの請求書作成に追われ、 31日は終日自宅でのんびり。 翌土曜日…

がん病棟のエレベーターで、空気が凍りついた瞬間。

ややさかのぼり、あれは退院の前日。 ドクターから、肺炎予防のためになるべく歩くよう言われていたので、 検査や食事の合間に院内を散歩していた。 もちろん、患者然としたパジャマ姿のまま、 1階のセブンイレブンを物色してからエレベーターに乗り込み、 …

手術翌日。「創生のくるしみ」はここに繋がっていたのかも

昨夜はさほどの痛みもなく(鎮痛剤が効いているので)術後なので1~2時間ごとに看護師さんがやってきて体温や血圧を測定してくれる。38.2度くらいの発熱があったが、それほどつらくもないので解熱剤は辞退。そこそこぐっすり眠ることができた。 朝、副担当…

手術終了。胸腔鏡で7センチの腫瘍を摘出。これって、神業じゃないですか!?

アロマテラピストの友人お手製のハーバリウム風オイル。リラックスできる香り 1月27日13:05、担当の看護師さんと手術室へ入室。 私と同年代の方なので、エレベーターで18Fから9Fに向かいつつ、「えー、お孫さんいらっしゃるんですか」「娘、もう30だから・・…

手術当日の朝。執刀医のドクターにエールを!

今週のお題「応援」 昨夜は10時半頃就寝、途中で1回目が覚めたものの、5時過ぎまでよく眠れた。病室の窓から10時の方向にそびえたつ電通ビルを眺めながらストレッチ。 電通ビルを見ると、「早く治って仕事せい!」と励まされているような気が 7時前、副担…

くりっとした腫瘍、かわいいままでいて欲しい

入院患者の一日は長い 入院1日めの続き。 17時頃、主治医の回診。「白い巨塔」状態で6~7人いらっしゃり、「こんばんは、体調はいかがですか」といつものように爽やかなハンサム熊さんドクター。朝から3件肺がん手術をこなしてお疲れのはずなのにすごいなー…

麻酔から目醒めるとき、どうせなら中村倫也の声で起こされたい・・・という手術前の妄想💛

入院を明日に控え、病院から渡された 「手術を受ける方へ」という冊子に目を通してみた。 入院前の準備や持ち物などに続き、 手術当日の流れがかなり細かく説明されている。 手術中は、身内の誰かが専用のPHSを持たされ 院内で待機しなければならない。 術後…

入院前日に新規仕事の顔合わせをねじこまれて、妙にうれしかった件

入院を明後日に控え、新規の仕事の依頼が入ってきた。 親しい女性フォトグラファーから、朝いちで電話。 あるエステティックブランドの メインビジュアル開発の仕事に参加してほしいとの依頼だった。 実はその前日、彼女のスタジオで仕事仲間数人での飲み会…

手術日決定。6泊7日の入院は、ちょっとしたバカンス気分で

仕事の合間を縫うような綱渡りの日程 胸腺腫の疑いを指摘されてから2ヶ月半。 ようやく手術の日程が決まり、来週金曜日に入院することに。 23、24はもともとムービー撮影の予定だったけれど、 諸事情により立ち会わなくて良いことに。 その代わり、2月5日以…

負け惜しみじゃなく、わたし、がんになって良かったかも

がんになることのメリット、デメリット がん患者が、病気と向き合うために有効な方法として、 「ベネフィット・ファインディング」というものがある。 がん患者の心のケアを専門とする「精神腫瘍科」のメソッドだ。 やり方は簡単。 紙とペンを用意し、真ん中…

日々蓄積してゆく毒素をすっきりと。石坂浩二も八千草薫もいない「やすらぎの里」

1泊2日のデトックス体験ステイへ 伊豆高原の断食施設、やすらぎの里 大人の女は、デトックスが好きだ。 いや、性別に関係なく、ある程度年齢を重ねると 自分の身体に毒素が溜まっていることを自覚する。 特に、希少がんの一種に罹っていることを知ってから、…

がんは自分で治せる? 正直わからないけれど、希望だけはもらっておこう( `ー´)ノ

がんが自然に治った人、こんなにいるんだ この年になると、身のまわりにも、 ちらほらとがんの経験者が増えてくる。 その中のひとりがFBにあげていたのがこの本。 ケリー・ターナー著・長田美穂訳「がんが自然に治る生き方」 サブタイトルは、「余命宣告から…

病気だって、ネーミングが大切。コピーライターとして思ったこと。

「お~い お茶」はもともと「缶煎茶」というネーミングだった コピーライターの仕事にはいろいろあって、ネーミングもその1つ。 ブランド名、商品名、会社名、サービスの名称などなど、 私も時々依頼を受けることがある。 何か商品を世の中に出そうというと…

今夜のビーフシチュー、焼きたてのバゲットとともに

駒込界隈でいちばん好きなパン屋さん。 焼きたてバゲットは幸せの香り 炊きたてごはんの匂いも捨てがたいけれど、 やはり一番しあわせ感にあふれているのは、 焼きたてのパンの香りでしょう! 最近は小麦食のデメリットが盛んに言われているせいもあり、 な…