リドヴォーでシャンパーニュ。

ちょっと珍しい病気になってしまったコピーライターの日記です。

初めての「がん友」に遭遇した夜。

酒とつまみと病気のことと・・・

 

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大塚「まるま」にて

先週末、ちょっと不思議な飲み会に参加した。

 

場所は大塚駅そばの、美味しい日本酒と

それに合うおつまみが楽しめる、雰囲気のいい居酒屋だ。

 

retty.me

 

集ったのは、男女それぞれふたりずつ。

といっても別に合コン(笑)とかではなく、

私にとっては、いわゆる「がん友」との初対面。

 

きっかけは、知人のライター・Nさんが

「実は自分の友人がサバねこ主義さんと同じ病気で、

一昨年手術を受けたんですよ。

もしよかったら一緒に飲んでみませんか?」

と声をかけてくれたこと。

ちょっと不思議な集いではあるが、

滅多に知り合えない「希少がん仲間」とお会いできるチャンス。

喜んでお受けし、デザイナーの友人も誘って出かけたのであった。

 

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あまり見たことのない銘柄が充実

 

腫瘍の大きさ・性質は近いのに、術式はまるで違う!

 

初めてお会いする「胸腺腫仲間」のMさんは、

穏やかな物腰でとても感じの良い人だった。

会社の健康診断のレントゲンで腫瘍が発覚し、

一昨年にK大学病院で手術を受けたそう。

 

Mさんは胸腔鏡ではなく胸骨正中切開で、

腫瘍ごと胸腺や周りの組織も摘出したそうだ。

(私の場合は胸腔鏡手術で、腫瘍のみを摘出)

私より腫瘍は小さめだったのに、手術はかなり大掛かり。

何と、術後の傷の写真や病理診断の結果まで見せてくださった。

正中切開の傷、なるほど、なかなかの迫力!

 

病期(Mさんは0期、私はⅠ期)や

病理診断の結果(AB型)はかなり近しいのに、

手術の手法やアプローチはまったく異なるところが、

「標準治療」が確立されていない希少がんならでは。

 

それにしても、20万人に1人といわれる希少な病気の経験者を

2人も知人に持つNさんは、かなりのレアケース。

おかげで、いろいろな情報や経験をシェアする

貴重な時間を過ごすことができた!

(余談だが、今回のメンバーは仕事でもちょっとしたつながりがある上、

それぞれ多方面に博識かつマニアックなので、

病気話を別にしても、あちこちに会話が転んで楽しい)

 

きっと、乳がんとか肺がんとか

比較的患者数の多い病気にかかっていたら、

患者会など、がん友とつながる機会も多いんだろう。

 

Mさんも私も、胸腺腫の治療は一旦「卒業」したものの、

これからも経過観察、再発への懸念は続く。

情報が少なく、孤独になりがちな希少がん患者が、

もっと気軽に病気について語り合えたらいいのに。

 

今週のお題「卒業」

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刺身盛り合わせ。特に鯨が絶品!