リドヴォーでシャンパーニュ。

ちょっと珍しい病気になってしまったコピーライターの日記です。

外来のち、築地場外でちらし寿司(ビールは我慢)

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病院のすぐそばには築地場外市場。いつも賑わっている。
検査結果にどきどき、2回目の外来

 

病院に向かう日比谷線の車内で、中吊りのキャッチコピーに心をつかまれた。

「努力か、才能か、いや体調だ」

宮沢氷魚のビジュアル、「ボディメンテ」の広告。

体調は別に悪くないけれど、今のシチュエーションだと、やけに沁みる。

 

午前は呼吸器外科・W先生の外来、

午後は麻酔科医との手術前外来とWで受診。

先日のPETやら心電図やら血液検査などの結果を受けて、

新たな診断が下され、手術の術式とスケジュールが決まるのだ。

「最悪、転移があったらどうしよう。抗体検査でMGが見つかったら・・・」

ちなみにMGとは「重症筋無力症」のこと。

手足に力が入らなくなったり、眼瞼下垂を引き起こす病気で、

胸腺腫と合併するケースが多いことで知られている。

 

 診察室に呼ばれたのは、チェックインして約15分後のこと。

大病院はとにかく待ち時間が長い印象だが、ここは意外に早くて助かる。

今日もにこやかで白衣の似合うW先生。

「体調はいかがですか?」

「おかげさまで変わりありません」

「筋無力症の症状はありませんか?」

「はい、特に自覚症状はありません」

いつも目が微笑んでいる感じなので、緊張感がほぐれる。

「ハンサムな熊さん」みたいな癒し系ドクター。

「サバねこ主義さんのPET画像には、特に心配なところはありませんね。

まずは転移がなくてよかったですね。」

ふううううう、今日最大の安心ワード、いただきました!

「腫瘍の部分もそれほど光っていないので、悪性度は低そうです。

なので、胸腺がんではなく、胸腺腫の疑いでいいと思います。」

「はい、ありがとうございます」

「そこで、まずは手術ということになりますが、

腫瘍の大きさは約5.5センチあり、胸腔鏡では引っ張り出せないので、

やはり切開ということになります。

しかし、右わきを5センチくらい切るだけで大丈夫だと思いますよ。」

放射線抗がん剤は・・・」

「今のところ必要ないと思います。」

はああ、よかった。とりあえず、一番ましなパターン。

あとは別のドクターと手術のスケジュールを決めるということで、

今日の診察は約3分で終了!

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まさかの100人待ち!手術は年明けに

 

しかし、12月に手術とすっかり決めこんでいたのだが、何と患者さん100人待ち。

「年内はまず難しいですね。1月、もしかすると2月に入ってしまうかも」

と、スケジュール担当の若いドクター。

手元のカルテらしきものには、一番上に「お元気」と書いてある。

そうか、私がぴんぴんしてるから、どうしても後回しに・・・。

腫瘍を抱えたまま1ヵ月以上も暮らすのは不安だが、仕方ない。

緊急度の高い患者さんもたくさんいるんだろうし・・・。

結局、今日手術日が決まるわけではなく、

担当者から手術の1週間前に電話があるまで待機ということに。

 

若干拍子抜けではあるが、12月がまるまる使えるということは、

昨日打診された新規の仕事も入れられるし、

ぼちぼち入っている忘年会にも出席できる、わーい。

午後の麻酔科の予約まで時間があるし、築地場外で、ひとりちらし寿司。

さすがにビールは飲まなかったけど。

しかし、下手するとあと2ヶ月も腫瘍ちゃんと一緒かー。

先はまだまだ長い。

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神楽寿司でランチちらし、1600円。味はふつー、ちょっとお高め。