日々蓄積してゆく毒素をすっきりと。石坂浩二も八千草薫もいない「やすらぎの里」
1泊2日のデトックス体験ステイへ
大人の女は、デトックスが好きだ。
いや、性別に関係なく、ある程度年齢を重ねると
自分の身体に毒素が溜まっていることを自覚する。
特に、希少がんの一種に罹っていることを知ってから、
自分の中に形成されたものの正体は、
一種の「毒」なのではないかと思ってきた。
そんなわけで先日、伊豆高原「やすらぎの里」で
1泊2日の「デトックスコース」に参加してきた。
基本は断食。
土曜の昼過ぎにチェックインしたら、まずは問診。
続いて、マッサージ、カッピング(吸い玉治療)などの施術・
その他、ヨガや気功などのプログラムが充実しているし、
温泉や岩盤浴も入り放題。
それに、数種類のお茶を絶えず飲めるから、
それほど空腹は気にならない。
ただ、夜はちょっと長かったかな。
久しぶりにひとりになって、少し内省的な気分に。
一人旅は慣れているし、寂しさなんて感じたことなかったのに、
やはり病への不安が影響しているのかも。
からだのデトックス、のち、心のデトックスへ
日曜の朝、養生食をしっかりといただいてからチェックアウト。
伊豆高原からスーパービュー踊り子号で湯河原に向かった。
数年前、東京から湯河原に移住した友人とランチの約束をしていたのだ。
友人はそれほど少ない方ではないと思うけれど、
湯河原在住のOちゃんは、ちょっと特別な人だ。
病気のことを打ち明けた、数少ない友人の一人。
しかも、実は約10年前、
「万が一私に何かあったら娘を頼む!」と託したひとなのだ。
その当時は、さほど真剣な約束ではなかったが、
自分ががんになったいま、ちょっとだけリアリティは増している。
ちょっとハイソな雰囲気のレストラン、
宮上倶楽部で美しく手入れされたお庭を眺めながら、
断食明けらしく、サラダとスープだけのランチを。
自分の病気のこと、Oちゃんが最近苦労しているお母さんの世話や
今後の介護のことなど、いろいろと話は尽きない。
何しろ、若い頃の恥ずかしいエピソードのすべてを
お互い知り尽くしているから、かなり深い話まで吐き出せる。
Oちゃんの家で食後のお茶をいただき、
二匹の猫たちを愛でて、
湯河原からの東海道線で帰路についたころには、
からだも心もすっかり軽くなっていた。
話すことって、最大のデトックスなのかもしれないな…
ちなみに、体重は1.2キロ減、でした。