リドヴォーでシャンパーニュ…ではなく、マディラワインの夜。
銀座のフレンチでバースデーディナー
12月14日。
銀座の「TIERRY MARX DINING」で、誕生日を祝ってもらった。
プリフィックスコースのオードブルには、
このブログのタイトルになっているリドヴォーの料理を選んだ。
仔牛の胸腺肉のフリカッセに、
マロンとトリュフのブリオッシュを添えたもの。
バターで表面をかりっと香ばしく焼いたリドヴォーは、
ぷりぷりと弾力があり、噛みしめると脂の旨みがじゅわっと口に広がる。
ワインはペアリングをオーダー。
ソムリエールのセレクトはシャンパーニュではなく、
ポルトガルの酒精強化ワイン、マディラだった。
シェリーに似た独特の香りと蜜のような味わいが
リドヴォーのバターの塩気と甘めのソースにぴったり。
食い意地全開で病気を乗り越える
11月に胸腺腫と診断されたとき、真っ先に思い浮かんだのが、
昔、国立のビストロで食べたことのあるリドヴォーだった。
胸腺腫の患者が、胸腺料理を食べるなんて、
もしかして悪趣味?
人がどう思うかはよくわからないけれど、
これは私なりの儀式のようなものかもしれない。
思いがけず希少がんの疑いを指摘され、
一時は落ち込んで不安になったものの、
私らしく、お酒と美味しいものを楽しみながら乗り越えていこうと、
今ではかなり前向きに開き直っている。
来年のバースデーも、美味しいシャンパン、飲めるといいな。